信頼
2006年10月22日
表彰台を逃した日本GPの決勝レース直後、終盤失速したヤルノに対して、厳しい意見がプレスルーム内であったことは確かである。
「あのときヤルノは明らかに遅かったんだから、チームメートに進路を譲るべきだ」と。
この意見に対して、あるチーム関係者は次のように反論した。
「確かにあのとき、ヤルノは苦しんでいました。しかし、それをすべてドライバーのせいにすることはフェアではありません。なぜならクルマにも問題がなかったわけではないのですから。ヤルノは充分に速いドライバーです。そうでなければ、われわれはヤルノと2009年まで契約を3年延長していません。彼の予選アタックは、本当に惚れ惚れするようなスピードを見せてくれます」
こんなウワサもあった。「じつは日本GPで、チームはヤルノに無線で進路を譲るよう指示を出していたが、それをヤルノが無視した」と。しかし、そのウワサを冨田務チーム代表もきっぱりと否定した。
「そんな指示を出すなんて、あり得ない。第一、早すぎます。優勝争いをしているのならともかく、3位とか4位というレベルでそんなことを行っても意味がない。そんなことを行う前に、われわれはクルマを速くすることに集中すべきなんです」
ブラジルGP公式予選。チームは最終型に進化したTF106Bを、バンピーなインテルラゴスの路面に合わせるため、午前中はユーズドタイヤでセットアップに集中。フロントのバネレートを変更したり、センターエレメントを調整して車高を変えながら、ベストなセッティングをトライしていた。ライバル勢がセッション終了間際にニュータイヤを履いて、自己ベストを更新していく中、チームはTF106Bのセットアップ作業をしっかりとこなす(写真右)。
迎えた公式予選。チームの信頼を背負ったヤルノも、その期待に応えるアタックを連発。今回の予選でパナソニック・トヨタ・レーシングは、2人のドライバーに2周連続アタック作戦を採らせていたが、第2セッションからは、ヤルノは1発でベストタイムを出すようになった。そして、それが今回チームメートを上回る成績を挙げた理由でもあった。
「われわれはヤルノと、『チャンピオンを獲ろう』と約束しました」。これは、木下美明TMG副社長がフランスGPで契約を延長した際に語ったコメントである。ブラジルGP予選でのヤルノのアタックは、そんな思いを叶えてくれそうな素晴らしい走りだった(写真左/予選後、イタリアのメディアに囲まれるヤルノ)。
次回、GP Diaryは10月23日に更新の予定です。
お楽しみに。
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Worldly Acrobatさん|2006年10月22日14時41分
確かに
かなり速くなっているTF106B、しかし頂点はまだもう少し先にある。車の性能、信頼性、そしてドライバー、三位一体で最終戦を勝ち取って来期へ。