シルバーストーン
2009年6月20日
金曜日のDiaryでは、木下美明TMG副社長の会見の模様をお伝えしたが、そこで使用したコメントは、一部にすぎない。ほかにもさまざまな点に関して、FIAとFOA主導のF1について批判していた。そのひとつに、グランプリの開催のあり方があった。
ボクも前戦のトルコGPのDiaryでよっぽど触れようかと考えていたのが、プロモーションの悪さである。わかりやすく言えば、スタンドがガラガラだったことだ。もちろん、直接的に観戦チケットの販売を行っているのは主催者であるサーキットだ。
しかし、そのサーキットから高い契約金を得て、開催する権利を与えているのはFOAである。サーキットは支払った高い契約金をまかなうために、チケット代にその分を上乗せする。当然、チケットは高くなり、売れなくなる。特にひどいのが、物価レベルがそれほど高くないEU圏外の国々である。マレーシアは開催初年度からスタンドがいっぱいになった光景は見ていないし、バーレーンもまたしかりだ。
ヨーロッパ圏外でF1をやるなと言っているのではない。ヨーロッパと同じ感覚で、F1をモータースポーツ発展途上国に押しつけるような開催は、これ以上だれも見たくないのである。それは各国のテレビ局との契約についても同じである。景気後退でどの国のテレビ局もスポンサーが離れ、F1中継に支払うバジェットは苦しいと聞く。それでも、テレビ放映権料がチームに還元されていれば、「世界最高峰の技術が開発され、それを観戦するためなんだ」とまだ納得できないこともない。しかし問題は、06年から支払われるべきお金がどのチームにも入っていないことである。その金額は、FOTAの全チームを合わせると、数百億円にものぼるという。なんのために、観客は高いチケットを支払い、テレビ局は高い放映権料を払ってきたのだろうか。チームたちだけでなく、ファンを無視したこのようなやり方に対する不満も、今回のFIA対FOTAの背景にはある。
「まだFOTAが新シリーズを立ち上げると決定してから24時間も経っていません。ですので、具体的な構想などはなにも決まっていませんが、これまでも雑談レベルでいろんなアイディアは出ていました。例えば、1年間はテレビ局に対して無償で放映してもらうとか。あるいは、そもそもグランドスタンドのチケットが7万円もするなんて高い。だから半額ぐらいにしようとか。さらにスタンドだけでなく、最近はパドックもガラガラなので、アメリカのレースのように中に入ってもらうチケットを作ろうとか。とにかくファンにもっと見てもらいたいと、チーム関係者はみんな口をそろえて訴えていますよ」(木下美明TMG副社長)
今回イギリスGPの舞台となっているシルバーストーンは、1950年に第1回F1グランプリが開催された伝統あるサーキットである。しかし、そのシルバーストーンも今年が最後になるかもしれないと言われている。金曜日から多くのファンで膨れあがっているメインスタンドを見ながら、なぜこのような素晴らしいサーキットから、グランプリが消えなければならないのかと、切ない気持ちになる。
なぜガラガラのイスタンブールで開催を続け、なぜ満員のシルバーストーンからF1が出て行かなければならないのか。F1を司る者は、チームだけでなく、ファンにも納得のいく説明をすべきではないだろうか。レギュレーションだけでなく、イベント開催にあたっても、そういった情報公開がまったくされないままに、次々と新しいグランプリが開催され続けていることに、FOTAはファンに代わって異議を申し立てたのである。
F1はいま分岐点に立っている。ボクたちは何を考え、どう行動すべきか。そのひとつひとつに、F1の未来がかかっている。
次回は6月23日に更新の予定です。
お楽しみに。
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Mr.Wayさん|2009年6月21日10時54分
管理している組織はガバナンス(統制)が取れていない、ファンは置き去りでの開催状態、今の日本の政治の様な…世界的にお金のために根本的なものが置き去りになってしまっているのでしょうか。
私が期待してF1を応援してきたのは技術の最先端とは…人間の知恵の結晶での戦いを見れるようなそんな気持ちで応援してきた。
しかし、そうした気持ちは満足させられることが無く、モヤモヤした気持ちが残ってきていて、最近は以前の熱意も失せてきた感じが自分では不思議だった。
歴史あるF1の名前の上にあぐらをかいて運営している状況では、もっとワクワクするようなシリーズを展開してくれるなら、それが世界のトップの戦いならば、新しいシリーズに入るチームが、今年の今後のF1レースをボイコットして準備に入ってもらってもモヤモヤした気持ちでレースを見ているよりは私は楽しいです。
cubic-mさん|2009年6月21日11時38分
Diary拝読しました。本当にそのとおりだと思います。
今季の開催でも
1.セパンでの決勝時、なぜスコールの起きやすい夕刻に行ったのか?単に欧州圏内での視聴率稼ぎのためだけではないのか?雨に打たれたうえに、赤旗中断で車が止まっているのを見ているだけの観客は気の毒ではないのか?
2.ほとんど砂漠の中で、観客席すらおぼつかないバーレーンで開催する意味があるのか?
3.欧州の視聴率のためだけのイブニングレースやナイトレースは、観客も主催者もリスクが大きいのではないのか?
書き出したらキリがないのでこのへんで。
ただボクが思うのは、だんだん現地まで行って観戦しようというファンに厳しくなっているように思えます。
分裂はしてほしくないのですが、ファンにとって自分を大事にしようとしてくれる側につくのは当然かもしれません。
それにしてもシルバーストーンの観客は明るくて熱いですね。
ここでは母国のドライバーが強かろうが弱かろうが、いつも熱い雰囲気に感じます。
なぜシルバーストーンや老舗のフランスGP、そしてカナダGPが消えてしまうのか?
全然理解できません。
STINGさん|2009年6月21日13時57分
チームを応援するファンが多ければ多い程、チームはファンを抱え込む事になり、レースの度にファンに見てもらいたいと思うのは至極当然です。
ある意味チームの管理はファンが行い、ファンの管理はチーム主体で行うのが良好だとも考えられますが、FIAやFOMがその事を考えていない為、ファンは置いてきぼりにされた感がございます。結果このような事態が勃発するのです。
FIAの傍若無人で大迷惑な主導はもうこりごりです。新しい道を選択するのが
ベストで、以前エクレストンに切り捨てられたサーキットがエントリーをするでしょう。
それにしても木下美明TMG副社長は血の濃い方ですね!
(泥沼化すれば暴言の一つや二つは想像できると思いますが・・・・)
ttp://news.nifty.com/cs/sports/athleticdetail/nikkansp-p-sp-tp3-090621-0009/1.htm
でもバーレーンGPでもトゥルーリ3位表彰台獲得の記念撮影を拒否してまで自分を貫く「熱血だけではない方」がいて少しホットしました。
DDTさん|2009年6月22日10時9分
トヨタも含めた8チームが新シリーズ設立を発表してF1分裂が決定的
のようにF1サイトでは取り上げられていますがその割にイギリスGPの
中継ではまったくその事に触れていなかったのが気になりました。
本当に分裂した新シリーズを立ち上げるならトヨタさんも永久的に新シリーズ
に参戦し続けてほしいですね!あのうるさいFIAから離れる
わけですから新シリーズには十分参戦していけるのではないですか?
小林は現在GP2で不調ですが新シリーズ
に小林を乗せるような決断をしてほしいですね
kazu42さん|2009年6月25日10時32分
F1分裂無くなりましたね。
正直ここ数年のF1にはがっかり来ていましたので
分裂してほしかったです。
色々な意味で難しい部分もあるとは思いますが
新シリーズを楽しみにしていたものとしては本当に残念です。
F1を見に行く人は速さは勿論、車の形や音も重要な要素になると
思うのです。
今の車は格好は悪いは音も官能的ではなくエンジンもV8のみ
わくわくする部分が無くなってきているように思えます。
それからラップタイムが極端に違う車でさえオーバーテイクができない状況
またサーキットもフアンの思いを関係なしに変えていく
野球が日本のフアンから見放されたのと同じように
世界のモータースポーツフアンがこのままじゃF1から離れて行って
しまうように思います。
車で一番すごい=F1 では無くなって行ってるようにも感じますしね、
それと日本人の中でその時に一番早い人を日本のチームが乗せてあげるのも
日本人として見る要素になります。
もちろんいい成績を残してもらわなければならないとは思いますけど
片山右京が頑張った年は本当にわくわくしましたから
コネも大事でしょうけど日本人の早い人が乗る=期待する=見たくなる
スポンサーも増えるって感じじゃないでしょうか?
自分が思うにその時に一番油が乗っている日本人が乗ってるとは
思えないです。
税金と同じで景気が良く物が動けば自然と税収が上がるのと同じですね。
少し残念だったのでいろいろ書かせてもらって申し訳なかったです